皆さまこんにちはこんばんは。ケモミミ本舗たぬぬです。
インフルエンザの勢いがとどまる所を知らない感じになっていますがいかがお過ごしでしょうか。
医療業界で薬不足が懸念され始めていましたが、とうとう抗ウイルス薬も手に入りにくくなってきたようです。
参考: 「インフルやマイコプラズマの患者急増」yahoo!news
また、インフルエンザ脳症で子どもが2人亡くなるというニュースもありました。
インフルエンザ脳症は小さなお子さまや高齢者で重症化しやすい傾向があります。
インフルエンザ脳症の症状の指標として意識障害や異常行動(言動)、けいれんなどがあります。
ご自分で動くことができる場合、この異常行動で危険な状況になることもあるので注意が必要です。(高所からの飛び降りなど)
特に新型コロナが現れたことにより同時感染が起きたりしており、より医療機関が逼迫してしまっているようです。
(同時感染はコロナのみでなく、他の感染症でも報告されています)
ご存知のとおり新型コロナは現在でも流行を繰り返しており、感染症の筆頭と言っても過言ではない影響を及ぼし続けているためなおさらです。
少なくとも「ただの風邪」レベルではないことは確かです。
話が外れました。
今季流行しているのはインフルエンザA型のH1N1等々で、このH1N1型は5年振りの流行となることも相まって流行に拍車をかけているようです。
インフルエンザは毎年の感染と免疫獲得を繰り返して数年から数十年ごとにある大流行に備えるといった流れが通常の動態になる(ワクチンはこの状況を人為的に作り出す装置とも言えますね)のですが、上記でも書いたとおり新型コロナの出現によりこの流れが崩れているような気もしていてちょっと怖いです。
何より医薬品の逼迫、もしくは枯渇が1番の恐怖です。
医療業界や製薬業界は近年の行政の不手際によりかなり緊張度の高い状況に置かれ続けていますし…
命に直結する業界を追い詰めるのは悪手でしかないと思うのですが、今後もこの流れは改善するとは思えないのも恐ろしいところだと思っています。
医療機関も疲弊してきており、使命感とモチベーションだけで維持されているような状況も気になります。
さて、一方家畜のインフルエンザ。
まず浮かんでくるのは家きんで発生する鳥インフルエンザですが、我々獣医師業界では、すっかり嬉しくない冬の風物詩となってしまいました。
今現在も国内各地で鳥インフルエンザの発生が確認されており、各自治体が対応に追われています。
畜産の厳しい経済状況とも相まって、発生農場も周辺農場も本当に苦しく大変な思いをされていると思います。
去年から今年にかけて家畜業界でもインフルエンザの話題はたくさん上がりました。
最もショッキングなニュースとしてはやはり昨年3月以降の米国酪農農場での乳牛から人の感染確認でしょうか。
乳牛だけでなく、家きんや他の動物からの感染も確認されています。(H5N1)
家畜から採取された各部位のウイルス量や動態にも興味深いものがたくさんありました。
幸い日本国内ではこういったニュースは聞かれませんが、とても他人事とは思えないニュースだと思います。
H5N1は病原性も強く、季節性インフルエンザとは全く違う恐ろしさがあります。
家畜と濃厚に接触する農家さんにとっては重大な問題であり、また、家畜から生産されたものが食品となることを考えると問題は農場にとどまりません。
毎年国内で発生する鳥インフルエンザの疫学情報すらおざなり感のある現状に暗澹たる気持ちになります…
ウイルスは基本野生動物や昆虫類が運び屋となります。
(当然人も)
畜舎はどこをどう作っても外部から完全に内部をシャットアウトできない構造となります。
(換気や排水が必要な限り人間の施設であっても完全には無理です)
野生動物や昆虫類は生きることの境界は存在しないのでエサがあればどこにでも行きます。それが畜舎内であっても。ハエやゴキブリやネズミを入れさせない構造があったら教えて欲しいくらいです。
ただ、どこが発生源なのか、何が発生源なのかは不明なことが多いです。(というよりほとんど全て不明です)
たくさんの保菌する野生動物に囲まれた中で、なぜ発生する農場と発生しない農場があるのか。
家畜から人へのインフルエンザの感染は話題性もあって各国でたくさん研究・調査されているようです。
今後も各報告に注視していきたいと思います。
さて、最後になりますが、毎回同じことを繰り返します。
感染症の予防は、マスクの着用、手洗いうがいの励行、適切な換気です。(条件が合えばここにワクチンが入ります)
マスクは手洗いうがいや換気の難しい人混みの中でできる唯一の対抗手段でもあります。
自分のことだけではなく、身体の弱い他の人のためにもマスクをしましょう。
簡単な防護で高額な医療費も節約できます。
もちろん医療リソースを守ることにも繋がります。
そして、感染してしまったら、確実な検査と正しい治療、療養をしましょう。
(これも今後難しくなっていくかもしれませんが)
ご自分とご自分の大切な人たちを守りましょうね。